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お金にまつわる知恵袋20230812~「私の確定拠出年金、こうなりました」

お金の知恵袋 「私の確定拠出年金、こうなりました」

確定拠出年金を現在やられている方、興味はあるけどまだやられていない方、いろいろいらっしゃるかと思います。そこで、今回は私の確定拠出年金の結果(実際の受け取りは1年8か月後)をご紹介します。
もちろん、私よりずっと良いパフォーマンスの方もいるでしょうし、案外苦戦されている方もおられるかと思いますが、様々な情報が飛び交う中で「実際どうなの?」というご要望に対して、私の実体験をご紹介させて頂きます。皆様が運用を計画する上で、参考の一つとしていただけたら幸いです。

私のDC運用は、主に3つのスタイルを経て、変化してきたと思っています。
最初は、ともかく元本保証商品に入れたものの、日々の仕事に追われてほっぽってしまっていた時期
次に、教科書通りの4分割法等を取り入れつつ、効率的な「つみたて運用」について試行錯誤の時期。
最後に、自分の考え方がまとまってきて、あえて積極運用をやり始めた時期、です。

数字で具体的に示してみます。
【第1期】 すべて元本保証商品に入れていた。そのため、手数料等を差し引くと資産は若干目減りし、
拠出元本603,000円⇒596,366円

【第2期】 序盤は、教科書通りのリスク分散を考えて、異なる性質の商品を組み合わせながら運用
中盤からは、騰落率の高い商品等の比率をアップ

拠出元本1,942,000円+上記603,000円⇒3,550,887円に ※やっと101万ほどのプラスがでた!

【第3期】 「リスク分散」について自分なりの考えができ、敢えて×××××運用にシフト。
理由は、簡単に言うと、株式が下がった時に債券が上がってくれるなら良いが、結局、株式が100から50に下がったとしても、債券は30が28になったり、30が31になったりするだけで、株式の下落を補填してくれるものではないし、それならば・・・、というような。
また、DCはNISAのように途中で引き出せない以上、どーんと下がってもむしろそれがチャンス。だったら出口期間前なら、むしろ振れ幅が大きくても良い、と考えるようになってきた。(←あくまで個人的見解、運用はご自身の責任でお願いします)
拠出元本810,000円+上記1,942,000円+603,000円⇒5,436,995円に ※さらに208万のプラスに!

【現 在】 残念ながら「運用指図者」(24か月)になってしまった今は拠出はできない。現金化できるのは、1年8か月後。
そのままにしてあった運用商品は順調に上がっていたが、つい先日、あえていったん全てを元本確保商品に移動
拠出元本810,000円+上記1,942,000円+603,000円⇒6,148,046円
つまり、約5年間の拠出元金3,355,000円が614万になり、※最終的に279万のプラスに!
運用期間が5年間でこれくらいなので、もっと期間が長かったら、複利運用効果がさらに成果になっていたはず?

さて、振り返ってみると、自分がすでに他の退職金制度に加入していたこともあって、DCを知ってからも、始めることに二の足を踏んでしまったり、DCをやり始めてから実際の運用を始めるまでにも時間がかかってしまったことは、今更ながら残念でしかたがない。あの時間もったいなかった、とつくづく思う(なので、お客様にはこのような後悔をさせたくない、と強く思う)。
もっと早く始めていたら、リーマンショックやコロナショックすら、うまく自分の見方にできていたかも・・・・。
(ただ、元本確保型においてあっても節税分を考えたら決して損はしていないのですが。)

DC加入の経験を通して、自分が一番良かったことは、小さな失敗やちょっとした成功体験を踏むにつれ運用や投資に対する自分の考え方がまとまり、ある程度洗練されたことではないかと思う。
例えば、「つい先日、すべての投資商品をいったん614万の元本確保型商品に移したこと」に対して、初期の自分なら、「もっと後で元本確保した方が、もっと利益が出たのでは」などと、いつまでもいつまでもあれこれ思い悩んでいただろう。しかし、今の自分は「もしもっと利益がでていたとしても、これでいいんだ」という確固たる信念のようなものが生まれた。「2025年にDCを受け取ったら、2030年にもう一つの退職金制度を解約する為、どうしても2025年をずらすことができないのだから、利益確定のままでもいいのだ」あるいは他の人がもっと利益を上げ、自分はその果実が得られないとしても、それはそれで仕方がない。自分は自分のペースで良いのだ」と心から思えるようになった。

それまで「一括投資」にほぼほぼ一辺倒だった自分が「つみたて投資」の手法を覚えたことで、視野が広がったし、DC以外でもそれらを活用することにより、我が家の老後資金計画や資産運用のバリエーションが増え、だいぶ心強くなった感覚がある。
また、DCの運用を勉強していくうえで派生する「周辺知識の積み重ね」や「人との出会い」が、お金には代えられないかけがえのない成果だったことは言うまでもない。


最後に、これからもDCアドバイザーとして、自分が体験してきたことを糧に、DCに向かない方もいることも踏まえた上で、とくに若い方には、「『つみたて投資』を習得することの大切さ」や、「『つみたて投資』を習得するためのツールとしても、DCに加入することが有益であること」をお伝えしていけたらと思っている。

なお、データ詳細についてはわからない点はお問い合わせいただけたらと思います。
皆さんの明るい未来のご参考になりますように。